ミツユビカモメ Black-legged Kittiwake は、小型のカモメでユリカモメよりやや大きくウミネコより小さく足は短い体型で、嘴はレモンイエローで成長冬羽では特徴的な後頭部に黒色斑が現れます。
このモノトーンの黒色斑のミツユビカモメが私は大変好きになりました。
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成鳥冬羽
成鳥冬羽  レモンイエローの嘴に後頭部に特徴的な黒班と後掲部にかけて薄いグレーの班が現れます。頭部の班の現れ方は様々で個体差があります。
虹彩は暗色で眼瞼は赤色ですが冬羽ではあまり目立ちません。
短くて黒い足が特徴ですが、赤茶色のやや薄く見える個体も見られ、第1趾(後趾)が極めて小さいのがミツユビカモメの名前の由来で特徴です。
ミツユビカモメの翼はセグロカモメ程度のグレーの濃さで、初列風切の先端に三角の黒色部があります。初列の黒色部は5から6枚でP5の先は特徴的な黒班になっていて、P6からP7の先には小さな白班が見られます。
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成鳥冬羽

このサイトのお馴染みタイトル画像ですが、振り向き姿がとってもかわいらしかった。
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成鳥冬羽

この個体は嘴と体が大きく雄個体と思えます。小型のウミネコの様でした。
すごくスタイルが良く見えました。
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05.3.19 波崎新港 No.1D-8394
標識ミツユビカモメ 老鳥23歳以上

標識調査の結果、1992年ロシア タラン島にて繁殖地の雄成鳥に標識した個体で、撮影時の年齢は23歳以上の老鳥と確認出来ました。

銚子漁港でもこの個体のように雨覆などの磨耗が目立ち、頭部の黒班が薄く、換羽時期のずれた個体を見かけますが老鳥の可能性が考えられます。

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成鳥夏羽
ミツユビカモメの成鳥夏羽

3月末頃から頭部が白くなった夏羽の姿が見られるようになります。
頭部が真っ白になり、目の周りの眼瞼と口の内側赤色が目立つようになり冬羽の時とは全く違って格好いいようなイメージに変わります。

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繁殖地の様子  繁殖地はオホーツク海北部からアリューシャン列島の岩礁地帯でコロニーで営巣しています。 北米アラスカにて撮影しています。    繁殖地のミツユビカモメ
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第1回冬羽
ミツユビカモメの第1回冬羽の特徴は嘴が黒く、翼にM型斑があり、後頭部と後頸部に黒斑があり、尾の先端には黒帯びがあります。
後頭部から頸にかけての黒班は個性的で、個体により様々な現れ方をしています。
嘴の色は早い時期はほとんどが黒ですが、時期が遅くなると徐々に黒から成鳥と同じようなレモンイエローの部分が増えてきます。
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第2回冬羽
第2回冬羽

第2回の個体は成鳥と似通っていて判断はしにくく一見成鳥の姿に見えますが、嘴に黒斑が少し残っている個体が見られます。
また、頭部の黒班は濃いめの黒で現れる傾向があります。

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No.070321-SD-01087
第2回冬羽

翼には第1回の特徴的なM字斑の名残に、尾の先には黒斑が少し見られ、嘴の先端には少し黒い部分も残ります。
また初列雨覆の先端にも黒色部が見られます。

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成鳥冬羽のページ 成鳥夏羽のページ
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