07.12.01

21. ケンコーKDSマウントの簡単ジンバル改造2 
KDSマウントのジンバル改造2

 19.のKDS簡単改造でほぼ満足な仕上がりでしたが、もう一歩手を加えてジンバル風からジンバル方式に変更してみました。
ジンバル化により前後方向のスコープ重心がほぼ理想的な回転軸と一致し、バランスが崩れないフリーストップを実現し操作性が更に向上しました。

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KDSマウントのジンバル改造2

 今回は、19.のKDS簡単改造からKDSマウントをもう1セット入手し、下部ユニットを上部に付け替えジンバル化しました。
これにより重量バランス以外に持ち運び時の横幅の減少や雲台重量が約120g減少し、850gとなり軽量化にもなりました。

上部ユニットの改造で1セットでもジンバル化は可能です。 下記アレンジを参照
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ジンバル改造2によるデジスコ用雲台としての可能性
 19.のKDS簡単改造モデル(L型アーム)をフィールドで使っていてかなり満足の仕上がりでしたが、同じ性能で小型軽量化し、更にバランスの良い使いやすい万能雲台を思考していました。
ジンバル型に改造するに当たって、ジンバル雲台のイメージとして何か、ふにゃふにゃしたトルクの弱い印象がありますが、私の場合は遠距離の観察が多くフリクションを強めにし微動を使う事が多く、特にカメラを付けたり外したりする事が多く、強めのフリクションと微動が大変役に立ちます。
このKDS改造ジンバル雲台はL型のジンバル風と同様に観察のしやすさと撮影しやすさの理想的な雲台になってきたと感じます。
上下の可動角度 TSN-774の場合    注意:スコープにより角度が変わります。
ハンドルを外して 52度 拡大 ハンドル付き 38度 拡大 下限 43度 拡大
改造KDSマウント単体
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KDSマウントの改造方法
アリ溝マウント部の改造は、19.従来のKDSジンバル風簡単改造のページを参照下さい。
上部ユニットの組立

新たに追加した下部ユニットに、アリ溝マウントを取り付けるます。
従来の三脚取付部をそのまま利用しますので、カメラ用小型ボルト*1を使用し、マウント側にはネジの頭が潜り込むように約7mmの深さまで穴の径を広げて取り付けます。

*1 1/4-20UNC 長さ5/8=15.8mmキャップボルト 
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左:変更前の上部ユニット 拡大 上部ユニットの分解写真 拡大
改造後の下部ユニットと上部ユニット

 写真の下部ユニット左は、従来の改造時にフリクション調整ツマミが干渉したため写真の様に改造しましたが、本ジンバル改造では干渉がなく、付属のツマミをそのまま使用出来ます。

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KDSのメンテナンス調整
KDSのフリクション調整ビス4本を緩めにセットした場合、ネジ部のガタによりスコープを上下した際にガタツキが発生しました。
対策として、この方式は注視し、現在Oリング方式に変更しています。
NEW KDS マウントKガタ対策
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約50gの超軽量パーンハドルの制作
パーンハンドル部の制作
アルミパイプφ10×φ12長さは約300mm、アルミパイプを曲げ、パイプエンドにエナジードリンクのキャップ等を接着します。グリップの両端の位置に厚めの両面テープでφ15程度まで巻いて径を太くし、内側はエアーキャップを巻き太さを揃え、両面テープを自己融着テープで覆い、スポンジグリップを被せます。
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接続部はφ10mmアルミ丸棒を使い、取付位置の形状に合わせて加工します。アルミパイプとの接続部はパイプが硬く入る程度に慎重に削り込み、仕上げはテフロンテープ0.08mmを薄く巻き付ける事で着脱も容易に出来るようになります。
この方法だとかなり狭いところでもパーンハンドルの取付が出来、軽量で応用範囲も広くなると思います。
ただし強度は弱めですので、フリクションが強い時に無理にハンドル操作を行うと破損する恐れがありますのでご注意下さい。
改造KDSマウントのアレンジ  微動ツマミの向き変更方法 
スコープの形状や利き手により微動ツマミの向きを前後入れ替えたい場合が生じる事がありますので変更方法を説明します。
フリクション調整ビス4本を外し、1.5mmのウオームギヤ調整セットビスを緩めます。3.5mmカバー固定キャップボルト2本を外します。ウオームギヤーシャフトをカバーから外し、向きを入れ替えます。
注意:組立時のウオームギヤーの調整はカバー固定ボルトは緩めにし、ボルトの固定は締めすぎると破損しやすいので注意が必要です。
拡大名称表示
TSN-4の場合、縦位置のマウントに対応するにはスライドレールが左側になり、従来の微動ツマミが反対側になってしまうため、上記の方法で微動ツマミの向きを入れ替えるか、写真の様に微動ツマミを追加して対応することも出来ます。
微動ツマミの追加には、φ8mmのDカット部を利用し適当なツマミを取り付けられます。
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上部ユニットを下部に取り付ける改造

上部ユニットのL型部をカットし、三脚用のねじ切り加工をしてみました。写真のネジ径は3/8インチ大ネジにしてみました。
この改造でKDSを2個購入しなくても1個でジンバル化は可能で大ネジにも対応できます。
ただ軽量化には標準の下部ユニットが310gと軽く。標準上部ユニットは430g、この改造では340gとなります。

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左:改造前の上部ユニット  右:改造後
改造KDSマウントの実用 
TSN-824M

 縦位置にセットされますのでフォーカスノブが左側になり、右手でのフォーカス調整はやりにくくなります。
また、搭載するスコープにより上下の可動幅、パーンハンドルの当たりがあり取付位置なども検討が必要になります。

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EF500mmF4.5L

 重量あり重心の高かった大型レンズの場合ジンバル化によるバランスの良さがL型アームに比べ格段に良くなりました。
このサイズのレンズでフリーストップはなななかのものです。
写真のカメラはアナログのEOS3です。

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まとめ:
 
KDS改造ジンバル雲台をフィールドで使ってみてバランスは前作の上部L型アームに比べて格段に良好で、スコープ位置の調整はセット時のみで問題なし、フリクション調整や微動などの操作は従来と同じで観察と撮影の操作感と固定力も問題なし。
運搬時は横幅の減少とやや軽量化の為、前作より気持ち楽になりました。ただ、今後の課題としては縦位置のマウントにより最適に搭載出来るスコープが限定される点でしょう。
縦位置マウントに不向きなスコープの場合で、観察重視でカメラを付けたり外したりが多く強めのフリクションで使用する場合は、従来のL型アームタイプでも十分KDSの利点の操作感が得られます。
サンプル写真 
セグロカモメとホイ系セグロカモメ
銚子漁港

堤防のカモメ観察にも微動は大活躍、気になるカモメに角度表示をプリセット、元の位置に戻すのも大変便利です。
距離250mはちょっと遠かった。

TSN-774 + TE-10Z + S80
ISO-50 1/200 F5.6 15.1mm

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ヒヨドリ
町田市 境川

水浴び前の様子で、川面を見つめていています。
TSN-4Nの逆向きセットですが、4N用に追加した微動ツマミも操作感は良好でした。

TSN-4N + 14WD + S80
ISO-50 1/159 F4.3 13.1mm

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ダイサギ
町田市 境川

ガッツポーズをしているように見えませんか?
風に揺れる白い羽が綺麗でした。

TSN-774 + TE-10Z + S80
ISO-50 1/160 F4.8 20.7mm

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19. 従来のKDSジンバル風(L型アーム)改造のページ
18. 振り子式ジンバル雲台のページ
25. 自由雲台を使った軽量ボールヘッドジンバル
31. Kenko NEW KDS マウントKの軽量化改造とガタ対策