ウミネコ第3回の個体は、成長にかなり近づいてきますが、ウミネコの特徴的な尾羽の黒帯びは、一般的には成鳥より広めで、背のグレーにはやや褐色味があります。
冬羽の嘴は黄色の冴えはなく青緑味で、先端の赤斑は小さめです。
夏羽になると嘴は黄色の冴えが増し、先端の赤斑は大きく目立つようになり、秋には成長にな
っていきます。
第3回冬羽に移行中

この時期の第3回の個体は、初列風切は旧羽と白斑のある黒い新羽、青味のある嘴、ほとんど脱落した尾羽などの特徴が感じられます。
尾羽の喚羽は中央部から脱落し外側が後から抜け落ちますが、この個体はほとんど抜け落ちています。

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No.080921-774-W300-03443
第3回冬羽

嘴の色は冴えの無い青緑味で、赤斑は小さく、頭部の茶斑は濃いめで、雨覆いにはやや褐色味があります。

05.10.07 波崎新港 No.1D-13079
第3回冬羽 

嘴の色は冴えの無い青緑味で先端の赤斑は成鳥に比べると小さい傾向です。目も周りの眼瞼は赤味のある黒であまり目立ちません。成鳥は赤が目立ちます。嘴や眼瞼の色は個体によりバラツキがあるようです。

05.10.07 波崎新港 No.1D-12938
第3回冬羽 

尾の黒帯は、一般的には成鳥より広いとされていますが、尾の黒い部分が上尾筒と重なって、黒帯の幅が変わって見えているようにも感じます。この個体は幾分狭めに見え、個体バラツキがあると感じます。

05.10.07 黒生港 No.1D-13188
第3回冬羽 

中央の個体が第三回で、右側の個体は成鳥です。嘴の色と頭部の茶斑の濃さが違って見えます。

05.10.07 黒生港 No.1D-13173
第3回冬羽   この時期の第3回の判断には、嘴の色が青味があり、嘴先端の赤班が小さく特に下嘴は不明瞭、眼瞼は黒く赤みが見られない、初列先端の白班はこの時期はまだ磨耗してないため目立ちます。
No.161009-7D-63301 特大 拡大 No.161010-7D-63767 特大 拡大
No.161008-7D-63199 拡大 No.161008-7D-63230 拡大 No.161008-7D-63282 拡大
第3回冬羽

この個体は、頭部が濃くて目立ちました。
初列風切の先の白斑が小さく第3回と思えますが、この時期の第3回は嘴の色味が青味に見える場合が多く、この個体の嘴は黄味が強くちょっと変わった個体です。

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No.081101-774-S80-20379
第3回冬羽

この個体は、頭部が丸く見えます。初列の先に白斑は無く、尾の先端は白くなっています。

05.11.6 黒生港 No.1D-13783
第3回冬羽

この個体は、体色に褐色味が残っていますが尾羽の先に白斑もあり第3回としてみました。

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No.081227-00387
第3回冬羽

15日の朝は冷え込み、銚子では珍しく水たまりに氷が張りました。

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特大 1600×1100
No.170115-7D-73923
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No.090117-774-W30-03885
第3回冬羽から夏羽

この個体は、第3回の特徴が解りやすく、雨覆に褐色味が少し残り、初列風切の白斑は見られず、嘴の赤斑は小さくなっている。
なによりこの時期の成鳥は頭部が白くなっているので、この個体の様にまだ茶斑が残っている事でも判断出来そうです。

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No.090214-774-P60-04357
第3回冬羽から夏羽 この第3回は成鳥に似てきますが、嘴と足の黄色の冴えが少なく、赤斑は小さめで、頭部にはうっすら茶斑が見られます。
No.080329-30D-13786 拡大 No.080329-30D-14239 拡大
第3回夏羽  波崎

第3回夏羽の識別は判りにくいですが、この個体は三列風切の褐色部が目立ち、嘴と足の黄色味の冴えが無いので第3回と判断出来ると思います。ただ、嘴の赤斑は大きめなのでこれから夏にかけて黄色の冴えが増すとかなり判断が難しくなってきます。

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No.080426-E510-00079
第3回夏羽

この個体は、グレーに褐色味も多く、嘴の黄色には冴えがありません。
やや疑問の残る個体です。

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No.080607-774-W300-00343
第3回夏羽 この時期の第3回は摩耗により初列の白斑や尾羽の先の白斑はわかりにくくなっていますが、わずかに尾羽の先の白斑があり、背のグレーが褐色味をおびているので第3回としてみました。
No.090613-774-W30-04302 拡大 No.090613-774-W30-04423 拡大
第3回夏羽 この個体は3回にしては嘴の黄色の冴えが強く、赤斑が大きく見えますが、雨覆いには褐色味があり、尾羽の黒帯は広めになっています。
06.06.17 波崎新港 No.30D-00130 06.06.17 波崎新港 No.30D-00138
第3回夏羽?

この個体は、嘴の黄色味や眼瞼の赤さは成鳥のようですが、尾羽の先端が白くなっていなく、グレーに褐色味を帯びています。

05.7.9 銚子港 No.1D-11694
第3回夏羽

この個体は、嘴の黄色味や眼瞼の赤さは成鳥のようですが、尾羽の先端が白くなっていなく、黒帯は広めです。グレーに褐色味を帯びています。

05.7.9 銚子港 No.1D-11723
第3回夏羽

この時期、退色や摩耗で成鳥と区別がつけにくくなっていますが、この個体は嘴の赤斑が小さく第3回と思えます。

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No.080720-774-W300-02681
第2回 冬羽〜夏羽のページ 成鳥 冬羽〜夏羽のページ