探 鳥 日
 2011年3月11日(木曜)
場 所  銚子
天 候  晴れ・東北地方太平洋沖地震 2.4mの津波
主な鳥種 ミツユビカモメ(14)、クロワカモメ(1)、カナダカモメ(2)、セグロカモメ(○)、ウミネコ(○)、オオセグロカモメ(○)、ワシカモメ(○)、ユリカモメ(○)、カモメ(○)、シロカモメ(△)、バードウオチャー(2)
ま と め  今回の銚子は午前中は、漁船も入っておらずカモメが少ない状態でしたが、昼頃からセグロイワシを積んだ大型船が続々入ってきて午後には多くのカモメが集まってきました。期待していた奥の干潟では、ネコの3兄弟が代わる代わる現れて、ほとんどカモメが集まりませんでした。
干潟をあきらめて第二漁港で観察をしてる時に東北地方太平洋沖地震に遭遇し、かなり大きかったので
すぐに撤収し高台に避難する事になりました。
クロワカモメ 成長冬羽   今シーズンは幸運にもよく出会います。頭部も随分白っぽくなってきました。奥の方で寝ていましたが、飛び出しの前には前に出てきてくれて、珍しく全身を観察できました。  
No.110311-774-S95-06309 拡大 No.110311-774-S95-06253 拡大
カナダカモメ 第3回冬羽

腹部に茶班がある個体で、1/9に見たときはカナダカモメかどうか悩んだ個体ですが、今回は横向きでよく観察できました。

拡大
No.110311-774-S95-06190
カナダカモメ 第2回冬羽

背中にグレーが少し現れている小型でカナダカモメらいい体型の大変かわいらしい個体です。

拡大
No.110311-5D-02296
シロカモメ 成長冬羽

大型の普通のシロカモメ成長ですが、銚子では小型が多く、かえって珍しく思いいます。

拡大
No.110311-774-S95-06168
モンゴルセグロカモメ? 第2回冬羽

まだまだ自信の無いモンゴルですが、足の長いすらっとした体型に体色の白っぽさが目立ちましたがモンゴルで良いか悩ましい。

拡大
No.110311-5D-02300
ベロセグロカモメ 第1回冬羽

今回のベロセグロは、下嘴から舌が出てるのでは無く、下嘴が裂けています。

拡大
No.110311-774-S95-06462
ミツユビカモメ 成長冬羽   今シーズン異常に少なかったミツユビですが、今日はいつもの堤防に並んで休んでいる姿が見られ、合計14個体を確認できました。
No.110311-5D-02289 拡大 No.110311-5D-02292 拡大
ユリカモメ 成長冬羽

春先には体色の白にピンク色味になる個体が時々見られますが、今日は多くの個体でピンク色が目立ちました。

拡大
No.110311-774-S95-06314
カザフセグロカモメ??? 第1回冬羽  

今シーズン話題の個体。2/5、2/12、3/5に続いて津波の翌日に幸運にも4回目の観察になりました。
小型でスリムな体型で雨覆いの濃さが目立ちます。前回の観察から前回よりいっそう肩羽のグレーがやや増し、焦げ茶色の体色が退色しやや薄くなってきたたように見えます。

拡大
No.110312-5D-02496
No.110312-5D-02500 拡大 No.110312-5D-02507 拡大
東北地方太平洋沖地震津波 14時46分発生 銚子:震度5 津波2.4m

三陸沖を震源に国内観測史上最大のM9.0の地震が発生。 

15:29  第1波到着(15:13 0.5m) 目に見えて海面が上昇し始める。急遽高台に避難!
No.110311-5D-02354  拡大
15:36 高台の別宅に避難すると、どんどん海面が上昇してきています。
No.110311-5D-02360  拡大
15:41 潮が引き始めると第3市場の水槽が流れ始めて、漁船も続々沖に避難しています。
No.110311-5D-02367  拡大
15:49 潮が大きく引いて海面が下がったら、すぐに第2波?がやってきました。
No.110311-5D-02373  拡大
15:50 第2波?の津波がどんどん押し寄せてきています。
No.110311-5D-02375  拡大
15:55 沖に出ようとする漁船が津波に流されて危なく転覆しそうな状況です。
No.110311-5D-02382  拡大
15:56 なんとか立て直して、無事に港を出られました。
No.110311-5D-02384  拡大
15:58 みるみるうちに海面が上昇してきます。
No.110311-5D-02386  拡大
17:18 津波が何度も繰り返し、夕方に一番大きい津波が到達しました。最大潮位 (17:22 2.4m)
No.110311-5D-02395  拡大
第二漁港で観察していたら、かなり強い地震に遭遇しました。長い揺れが落ち着いて、ご一緒していたSさんが機転を利かせすぐにテレビで情報を確認すると東北地方が震源で大津波警報を確認、これはまずいとすぐに基材を撤収し避難する事としました。
私は近くの別宅に避難する途中、第三市場のそばで港の入り口を見ると、寄せ波でどんどん海面が上がってきてる様子で、早く高台の別宅に行かないと危ないと実感しました。
高台の別宅から港の入り口を見ていると、セグロイワシの水揚げの最中だった漁船も次々に港を出て沖に避難しています。
第1波の到達後してしばらくすると第三市場の岸壁を越えて、引き始めた時には市場の大きな水槽がどんどん沖に流れてい行き、大きく海面が下がってきました。
水揚げの最中で避難が遅れた漁船が入り口で、第2波?の津波の寄せ波で舵が効かないのか大きく傾いて流されていましたが、かなり危なそうに見えましたが、なんとか立て直して無事に港を出ることが出来ました。
その後も何度も津波が繰り返して、夕方にはすぐ近くのポートタワー横のウオッセ21まで水が迫ってきました。
高台には市場から避難してきた方々が大勢集まっていました。
市場の備品の流失はありましたが、幸い銚子漁港では人的被害は無かったようです。


他の地域で、被災した皆様に心からお見舞い申し上げます。

夕方の第3漁港 17:27

ポートタワー横の高台から海側を見ると、上り坂の手前まで海面が迫ってきました。
坂の上の高台には、市場から避難してきた方々が大勢集まりました。

拡大
No.110311-5D-02400
今回の津波でも銚子漁港周辺では比較的被害は少なかった様子ですが、銚子漁港と反対側の千葉科学大学周辺や旭、飯岡で多くの被害が出ていました。

今回の津波を機会に銚子市の過去に発生した津波の資料を調べてみますと犬吠埼や屏風ヶ浦周辺では3倍近くの津波となっており、銚子漁港の検潮所では銚子市の中でも比較的低めになっていますので、反対側では5〜8mに近い津波が到達して千葉科学大学周辺では被害が出たものと思われます。

銚子市津波ハザードマップを一度ご覧ください。

http://www.city.choshi.chiba.jp/simin/gyousei/cat05/bousai/files/HazardMap/10_HazardMap.pdf

漁業関係者など被災した皆さまの一日でも早い復興をお祈り申しあげます。

今回の観察・撮影機材
デジ眼 : Canon EOS-5D EF100-400 F4-5.6L、、EF600mm F4L IS
デジスコ: TSN-774 +TE17W(30X) + S95
TOP 探鳥記録 目次 前回の探鳥記録 次回の探鳥記録