11.09.03 追加
探 鳥 日
 2010年12月30〜31日(金曜〜土曜)
場 所  銚子漁港、波崎
天 候  晴れ
主な鳥種 ミツユビカモメ(1)、カナダカモメ(6)、セグロカモメ(○)、ウミネコ(○)、オオセグロカモメ(○)、ワシカモメ(△)、ユリカモメ(○)、カモメ(△)、シロカモメ(15)、バードウオチャー(15)
ま と め  30日の銚子は漁港が正月休みに入り静かな港内で、カモメの数もやや少なく、31日は沖が荒れている様子で堤防に波がかかって30日と比べても更にカモメの数は少なくなってきています。そんな中で嬉しいことにカナダカモメ6個体が見られましたが、12月からミツユビカモメの姿が少なく、今回も1個体しか見られなかったのが心配なところです。
ミツユビカモメ 成鳥冬羽

例年12月に入り個体数が増えてきますが、今シーズンはほとんど見かけません。
今回2日間で1個体のみでちょっと心配です。
ただこの個体は大変冬羽の綺麗な個体です。

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No.101230-774-S95-01264
No.101230-774-S95-01291 拡大 No.101230-774-S95-01177 拡大
カナダカモメ 成鳥冬羽A  今回は多くのカナダが見られました。この個体は小型でかわいらしい個体で、初列の裏はかなり白く、表のP10、P9の白色部も大きく目立ちました。
No.101230-774-S95-01597 拡大 No.101230-774-S95-01578 拡大
カナダカモメ 成鳥冬羽B

この個体は、カナダカモメの特徴のもやもやした胸の茶班が特徴的で、他の個体より一段とソフトな感じのもやもやで目立ちました。

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No.101230-774-S95-01546
カナダカモメ 成鳥冬羽C

夕方現われたやや大きめの個体です。

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No.101230-774-S95-01609
カナダカモメ 成鳥冬羽D

31日に現われた小型の個体で、目の虹彩が明色のタイプです。

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No.101231-774-S95-01670
カナダカモメ 第3回冬羽A

この個体は小型で、かわいらしい体型をしています。茶班は濃いめに現われています。

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No.101230-774-S95-01320
カナダカモメ 第3回冬羽B

この個体は、やや大型タイプで虹彩が明色になっていて、ちょっとかわいらしさに欠ける感じでしたが、愛嬌は良く近くでゆっくり観察することができました。

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No.101230-5D-00572
No.101230-5D-00697 拡大 No.101230-5D-00738 拡大 No.101230-5D-00591 拡大
セグロカモメ 成鳥冬羽

この時期、ほとんどのセグロカモメの初列風切の換羽状態は旧羽は抜き落ちて、新羽がほぼ伸びてきていますが、この個体は旧羽がまだ残っています。換羽の遅いタイミルセグロではないようですが、セグロカモメの換羽時期にも個体差があるようです。

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No.101230-5D-00530
セグロカモメ? 第3回冬羽

この個体、白っぽくすらっとした姿が目立ちました。モンゴルカモメかとも思いましたが、初列の黒色部は裏側しか確認できませんでしたが6枚で、表側は確認できませんでした。

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No.101230-5D-00659
ワシカモメ 第2回冬羽

今シーズンはワシの若が多く目立ちます。この個体は小型でかわいらしく、カナダのような感じに見え見えました。

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No.101230-5D-00716
ワシカモメ 第1回冬羽   この若いワシ君あまったれのようで食べ物をねだるような鳴き方をしていました。その後ペレットを吐き出したと思ったら、もう1回くわえてみたりかわいらしい仕草を見せてくれました。
No.101230-5D-00641 拡大 No.101230-5D-00646 拡大
シロカモメ 幼羽

シロ若の姿もちょくちょこ目立つようになってきました。この時期はまだあどけなさがあって、体色には褐色味がありかわいらしい姿です。

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No.101230-5D-00624
標識ウミネコ 第1回冬羽

この個体、左足に黄色のカラーリングに個体番号F07、右足には金属リングが装着されています。
黄色のカラーリングは北海道天売島のものと思われ個体番号A00は1998年とされFは第1回の個体であるので2010年と想定します。
http://www.hokkaido-ies.go.jp/topics/umineko/umineko.PDF

拡大 No.101230-5D-00653
標識の確認結果 11.09.3追加

この個体は、7月16日青森県八戸市蕪島の繁殖地にて40日齢で標識放鳥されたことが確認出来ました。
その後12月30日に銚子漁港、2月21日遠く台湾でも確認されました。

蕪島の繁殖後の成長の移動経路は、7月頃繁殖地の蕪島から北海道方面に北上し、その後本州〜九州方面にかけて南下する調査結果がありますが、今回の個体も時期的に同様な移動をした可能性が有ると思えます。それにしても九州を越えて台湾まで南下するのは珍しく驚かされました。

不明カモメ 幼羽   この個体、小型で頭部が丸く見え、セグロカモメとタダカモメの中間くらいで、小型のカナダカモメ程度の大きさですが、カナダにしては初列が濃く、長さも短く感じます。
No.101230-5D-00767 拡大 No.101230-5D-00770 拡大
大晦日の銚子漁港

正月休みに入り、停泊している漁船には大漁旗がたなびいています。
正月休みの期間中は、カモメ達も食べ物がなくなりほとんどが港から離れてちょっと寂しい正月休みに入ります。

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No.101231-S95-01622
今日はカモメファンのお馴染みの皆様とお会いできました。寒い中で勉強になるお話などありがとうございました。来年もフィールドでよろしくお願いいたします。
今回の観察・撮影機材
デジ眼 : Canon EOS-5D EF100-400 F4-5.6L、、EF500mm F4.5L
デジスコ: TSN-774 +TE17W(30X) + S95
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