No.17-13 作成 2017.04.18
探 鳥 日
 2017年4月5日(水)〜8日(土)
場 所  銚子漁港、波崎新港
天 候  晴れ/曇り 4/7.8雨
主な鳥種 ミツユビカモメ(5)、カムリアンアイスランドカモメ(2?)、アメリカセグロカモメ(1)、カナダカモメ(6)、セグロカモメ(○)、オオセグロカモメ(○)、タイミルセグロカモメ(△)、ホイグリンカモメ(0)、シロカモメ(△)、ワシカモメ(△)、ウミネコ(○)、カモメ(○)、ユリカモメ(○)、バードウオチャー(4+7+4+7)
ま と め  今回の銚子はシーズン末期の4月になりカモメの数は移動して減少してきますが移動が遅くまだ残っている個体や移動中の個体も加わって何が出るか楽しみに出かけました。
5日は水揚げがあり到着した夕方でも若い個体が中心にまだ多くのカモメが見られ、その中に足と嘴がオレンジ色の大型1Wが目に入り通常ありえない姿に驚き、その後も足や嘴の色に注意していると他にも同様の個体が数個体見られました。
他の日は予想通りカモメの数は少なくなっている中でも移動の遅いお馴染みのアメリカセグロカモメやほとんど夏羽のカナガカモメや今シーズン注目していたカムリアン2W?や移動して新に入って来たカムリアン1W中間個体なども見られ4月とは思えないくらい満足な鳥見となりました。
ミツユビカモメ 成鳥冬羽

シーズン後半の2月からは近年にない多くの個体が入り、車止めで休む姿やキーキー、プープー鳴きながら飛び交う姿が多く見られました。
夏羽の姿は見られませんでしたが4月に入ってもまだ少数が見られました。

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特大 1600×1100
No.170406-7D-98777
No.170406-7D-98548 特大 No.170406-7D-98621 特大 No.170406-7D-98662 特大
ミツユビカモメ 第1回冬羽

第1回はこの個体だけでしたが4月に入ってもまだ1Wが見られたのは嬉しい限りです。

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特大 1600×1100
No.170407-7D-00750
No.170408-7D-01648 特大 No.170408-7D-01658 特大 No.170407-7D-00794 特大
ユリカモメ 成鳥夏羽

例年、頭部に黒頭巾の夏羽に換羽した個体が増えてくると移動の時期で、約半数が換羽中ですが集団で見られるのは今シーズンはこれが最後かもしれません。

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特大 1600×1100
No.170406-7D-98961
No.170406-7D-98955 特大 No.170406-7D-98978 特大 No.170406-7D-98977 特大
ユリカモメ 第1回冬羽

この第1回の個体は、雨覆が他の1Wに比べやや濃く見えました。

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特大 1600×1100
No.170406-7D-98696
カモメ 第1回冬羽   シーズン終盤第1回の摺れて白くなったカムチャッカで、頭部から胸にかけてはかなり白くなっていますが、腹部から上尾筒や下尾筒などには茶班が残り脇羽はかなり濃く見えます。
No.170407-7D-99813 特大 拡大 No.170407-7D-99832 特大 拡大
カモメ亜種ヘイネイ L.c.heinei (ロシアカモメ)第1回冬羽    従来の図鑑などでは亜種ヘイネイは渡来しているが通常野外での識別は困難とされ通常のカモメと同一に扱われていましたが、近年は上尾筒や脇羽が白っぽいなどの識別点が一部で言われていました。鴎舞時 / OhmyTimeのseichoudokuさんが亜種ヘイネイの識別点をDutch Birding誌の論文をもとにまとめられましたので、ブログを参考にヘイネイらしき個体を確認してみました。
この個体は他のカモメ第1回の個体に比べ上尾筒、下尾筒や脇羽が白くほぼ無班で尾羽T6外弁は白く目立ちました。
また、通常のカムチャッカの換羽が進んで3月頃には見分けが出来なくなるかとも考えていましたがシーズンを通して亜種ヘイネイの識別は可能と感じました。
No.170407-7D-00255 特大 拡大 No.170407-7D-00261 特大 拡大
No.170407-7D-00287 特大 No.170407-7D-00247 特大 No.170407-7D-00359 特大
No.170407-7D-00396 特大 No.170407-7D-00269 特大 No.170407-7D-00374 特大
カムリアンアイスランドカモメ?? 
第2回冬羽 
  

前回に続いて今回も確認出来ました。
昨年の1Wと同じかかの判断はできませんでした。この個体は初列風切の突き出し量がやや少ない個体ですがカムリアン中間個体としてもいいかなと感じました。

No.98556 MP4 HD動画 55秒 54M
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特大 1600×1100
No.170406-7D-99237
No.170406-7D-99247 特大 No.170406-7D-99023 特大 No.170406-7D-99022 特大
No.170406-7D-99082 特大 No.170406-7D-99193 特大 No.170406-7D-99749 特大
カムリアンアイスランドカモメ??
第1回冬羽 
  

今シーズン初めての個体で、どこかで越冬していた個体が移動して銚子漁港に新にやって来たと思えます。
雨の中遠くに浮かんでいて詳細が確認出来なかったのが残念です。

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特大 1600×1100
No.170408-7D-01347
アメリカセグロカモメ 成鳥冬羽(第7回)  いつもの目に違和感のあるアメリカセグロカモメで4月に入った今回も姿を現してくれました。
No.170407-7D-00631 特大 拡大 No.170408-7D-01472 特大 拡大
No.170407-7D-01138 特大 No.170407-7D-99929 特大 No.170407-7D-01115 特大
No.170407-7D-99917 特大 No.170407-7D-00704 特大 No.170408-7D-01447 特大
カナダカモメ 成鳥夏羽 A

頭部がかなり白くなりほぼ夏羽の姿に変わっています。
嘴にはまだ小さな黒班があり若い成鳥と思え繁殖地への移動が遅いのかもしれません。

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特大 1600×1100
No.170405-7D-98483
カナダカモメ 成鳥冬羽 B

この個体も頭部が白っぽくなってきていますが後頸にはまだ茶班が多く残っています。

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No.170405-7D-98542
カナダカモメ 成鳥冬羽 C

シーズン後半からよく見かける翼パターンがカムリアンっぽく、左翼P7が折れている個体で頭部がかなり白っぽく夏羽の姿に近づいてきています。

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No.170408-7D-01406
カナダカモメ 第2回冬羽 D

第2回はこの個体のみでした。

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No.170405-7D-98287
No.170405-7D-98267 特大 No.170405-7D-98258 特大 No.170405-7D-98218 特大
カナダカモメ 第1回冬羽 E

シーズン初めの11月末に幼羽の姿から確認しているカナダカモメでは珍しく嘴がツートンで特徴的な個体で4月になっても確認出来ました。

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No.170405-7D-98171
No.170405-7D-98104 特大 No.170405-7D-98149 特大 No.170405-7D-98132 特大
カナダカモメ 第1回冬羽 F

カナダカモメらしい体色と姿ですがシーズン末期のこの時期にしては退色や摩耗が少なく感じます。

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No.170407-7D-01029
No.170407-7D-00965 特大 No.170407-7D-01010 特大 No.170407-7D-00989 特大
セグロカモメ 成鳥冬羽 

ほとんどのセグロカモメは頭部が薄く白っぽくなってきていますが、この個体の頭部は茶班が多く残って目立ちますが、嘴の黄色の冴えは夏のように強く出ています。

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特大 1600×1100
No.170407-7D-01167
ワシカモメ 第3回冬羽   あまり見かけない第3回ですがシーズン後半はよく見かける気がします。
No.170407-7D-00177 特大 拡大 No.170407-7D-00169 特大 拡大
シロカモメ 第2回冬羽

今回よく見かけた第2回で、初列風切には褐色味がありやや雑種的にも感じます。
また、この個体は右足を負傷していました。

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No.170407-7D-99787
ホイグリン系カモメ 第1回冬羽

今シーズンよく見る体色が暗褐色で大雨覆の暗色ラインが目立つ個体です。

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No.170406-7D-98877
No.170405-7D-98034 特大 No.170406-7D-98838 特大 No.170408-7D-01583 特大
セグロカモメ? 第1回冬羽

1Wで残っているのはほとんどがオオセグロカモメで、この個体は少ないセグロカモメの中でテールバンドが細くモンゴルセグロカモメのようですが4月のモンゴルならもっと白っぽいだろうと悩ましい感じです。

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No.170407-7D-00460
No.170407-7D-00432 特大 No.170407-7D-00481 特大 No.170407-7D-00478 特大
セグロカモメ 第1回冬羽   セグロカモメの第1回の個体も頭部が白くなってきています。
No.170407-7D-99774 特大 No.170408-7D-01533 特大 No.170408-7D-01607 特大
オオセグロカモメ 第2回夏羽

頭部を見ると嘴は黄色く冴えが強く成鳥の夏羽のようですが、体色はまだ褐色味で背に濃いグレーが少し現れています。

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No.170407-7D-00085
オオセグロカモメ 第1回夏羽   翼には褐色部が多く残っていますが頭部から胸にかけて真っ白です。
No.170406-7D-98605 特大 拡大 No.170406-7D-98607 特大 拡大
オオセグロカモメ 第1回冬羽

この個体、嘴に黒班が無く上嘴の先端が変形しています。

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No.170405-7D-97976
足と嘴がオレンジ色味(橙色)な大型カモメたち

タイミルセグロカモメやホイ系の成鳥個体では足や嘴が黄色味になっていますが、大型カモメ第1回の個体では通常ピンク色ですが、今回観察した個体は驚く事にオレンジ色味(橙色)になっていて他の個体でも足や嘴の色味に注目してみました。
嘴や足の色味が変化する要因として、通常成鳥の場合など夏羽への換羽が進行するにつれて時期的な要因として嘴の黄色味の冴えが強くなります。
また、食性の要因としてエビ、カニなどの甲殻類や魚、イカなどに含まれるカロテノイドの一種で天然の赤い色素のアスタキサンチンによってピンク色味からオレンジ色味に変化する場合が推測できます。
特に食性でオレンジ色に変化した個体の特徴として、足と嘴がどちらも黄色ではなくオレンジ色味(橙色)になり、どちらか片方の場合該当しない可能性があると思えます。
シーズン末期の移動時期になってオレンジ色の個体が目立ちだしたのは食性に地域性があり、その個体群が移動して入って来たのかとも推測しています。
まだカモメの食性と足や嘴の色についての資料も無く推測の域ですが今後も注視したく、またタイミル系など種の特定にも注意が必要でしょう。

セグロカモメ? 第1回冬羽

1Wなのに足が黄色いと最初に驚きを感じた個体で、なんで・・・という感じでした。
よく観察すると足と嘴が違和感のあるオレンジ色ですが、タイミル系のような大雨覆に暗色ラインが見られず足や嘴の色以外はセグロカモメに思え、カロテノイドの食性で変化した可能性があるように感じました。

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特大 1600×1100
No.170405-7D-98396
No.170405-7D-98391 特大 No.170405-7D-98405 特大 No.170405-7D-98374 特大
セグロカモメ? 第1回冬羽   上の個体と同一と思いましたが別個体でした。
No.170407-7D-00134 特大 拡大 No.170407-7D-00146 特大 拡大
オオセグロカモメ? 第2回冬羽   背のグレーが濃くホイグリン系を想像しますが何か違います。足と嘴のオレンジ色を除外すればオオセグロカモメと感じます。
No.170407-7D-01046 特大 拡大 No.170408-7D-01624 特大 拡大
No.170407-7D-00907 特大 No.170407-7D-00954 特大 No.170407-7D-00910 特大
セグロカモメ? 第3回冬羽

足と嘴の色が黄色ではなく、どちらもオレンジ色で違和感を感じた個体です。

左下は背のグレーと大雨覆が濃いめでタイミルセグロカモメと思えます。

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No.170408-7D-01517
No.170407-7D-01215 特大 No.170407-7D-99760 特大 No.170407-7D-01205 特大
セグロカモメ? 成鳥冬羽

足と嘴がオレンジ色味な成鳥ですが、嘴はやや黄味も感じ夏羽の移行時期の変化によるものか食性によるものか悩ましい感じの個体です。

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No.170407-7D-00024
セグロカモメ? 成鳥冬羽

上の成鳥と同じく判断の難しい成鳥で、この個体は初列風切の先端の白色部が多く目立ちます。

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No.170406-7D-98585
ウミネコ 成鳥夏羽/第1回冬羽   何時になってもこのような個体を目にするのは残念な限りです。
No.170406-7D-98553 特大 拡大 No.170406-7D-98556 特大 拡大
ヒメウ

顔の裸出部が赤く、頭頂の換羽も目立ちます。

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No.170406-7D-98613
ハクセキレイ

普段からよく見かけるハクセキレイですが綺麗な夏羽の姿になっていました。

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No.170406-7D-98910
今回の観察・撮影機材
デジスコ: STM-80HD + 25-50XW + S120
デジ眼 : Canon EOS-7D TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2
      EF 70-300mm F4.5-5.6 DO IS
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