No.17-9 作成 2017.02.16
探 鳥 日
 2017年2月3日(金)〜11日(土)
場 所  銚子漁港、波崎新港、印西市本埜 白鳥の郷
天 候  晴れ/曇り 9日は1日中雨
主な鳥種 ミツユビカモメ(4)、アメリカセグロカモメ(2)、カナダカモメ(15)、セグロカモメ(○)、オオセグロカモメ(○)、タイミルセグロカモメ(△)、ホイグリンカモメ(1?)、シロカモメ(△)、ワシカモメ(△)、ウミネコ(○)、カモメ(○)、ユリカモメ(○)、バードウオチャー(5+45+50+45+8+10+4+7+20)
ま と め  今回の銚子は2月に入り既にシーズン最盛期で何が出るか楽しみに出かけました。
今回カモメの集まる水揚げは4日(土)と雨の9日(木)の2日のみで他の水揚げのない晴天日はカモメ達のほとんどが沖に出て港内に残っているカモメの姿はまばらになります。
今回期待していたミツユビカモメが観られましたが成鳥3個体で負傷個体と釣り針の刺さった個体と油爆個体で何らかの問題のある個体だらけで複雑な感じです。
今回の注目点はいつものアメリカセグロカモメと別の綺麗な成鳥個体が見られ、また今回はシロ系の雑種が目立ち特定の難しい個体が増えてきている印象です。
ただ残念な事に釣り針を飲み込んだ個体やテグスの絡んだ個体などが多く見られたのが残念で、釣り人に仕掛けの持ち帰りマナーの向上を期待します。
帰り道にはいつも寄ろうと思っていてなかなか行けなかった本埜の白鳥の郷に立ち寄ってハクガンの姿が見ら幸運な鳥見と
なりました。
ミツユビカモメ 成鳥冬羽 A

この個体は今回の訪問中何度か観察出来た個体で胸部に傷跡が見られ、尾羽にも襲われた形跡が見られます。
最初に見たときは胸の傷が目立ちましたがほぼ1週間で傷がやや目立たなくなってきていました。

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特大 1600×1100
No.170210-7D-82446
No.170208-7D-81560 特大 No.170203-7D-78667 特大 No.170203-7D-78655 特大
ミツユビカモメ 成鳥冬羽 B

この個体は釣り針を飲み込んでいる様で嘴によりもどしが見えテグスも2mくらい繋がっており翼に絡んだらかなり危険な状況です。
保護できれば良いのですが近くに寄ろうとすると飛び出して保護できませんでした。

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特大 1600×1100
No.170210-7D-82507
No.170210-7D-82534 特大 No.170210-7D-82564 特大 No.170210-7D-82594 特大
油爆ミツユビカモメ 成鳥冬羽 C

この個体は致命傷はなさそうですが、腹部付近に油が付着して茶色く染まっています。

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特大 1600×1100
No.170211-7D-82693
ミツユビカモメ 第1回冬羽 D

雨の翌日に現れた個体で特に負傷の様子は見られませんでしたので、風雨を避けて港内にやって来たようです。
久々の健康そうなミツユビカモメです。

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特大 1600×1100
No.170209-7D-82207
No.170209-7D-82218 特大 No.170209-7D-82234 拡大 No.170209-7D-82230 拡大
ユリカモメ 第1回冬羽

例年干潟ではユリカモメはほとんど姿が見られませんでしたが今シーズンは干潟や港内のあちこちでユリカモメの姿が目立ちます。
またこの第1回は2月になっても茶色い幼羽が多く目立ちます。

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特大 1600×1100
No.170206-7D-80486
アメリカセグロカモメ 成鳥冬羽 A

やや小型で薄い体色が目立ち、黄色っぽい虹彩と眼瞼に黒が多めの初列風切が特徴的で嘴には赤班の上に小さな黒班が見られます。
大変綺麗なアメリカセグロカモメの成鳥です。

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特大 1600×1100
No.170209-7D-82062
No.170209-7D-82055 特大 No.170209-7D-82094 特大 No.170209-7D-82061 拡大
アメリカセグロカモメ 成鳥冬羽(第7回)B

いつものアメリカセグロカモメで今回は度々姿を現してくれました。

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特大 1600×1100
No.170210-7D-82307
No.170211-7D-82729 特大 No.170207-7D-81172 特大 No.170209-7D-82295 特大
No.170206-7D-80687 特大 No.170207-7D-81115 特大 No.170209-7D-82247 特大
カナダカモメ 成鳥冬羽 A  前回の初列パターンがカムリアンに似たC個体で左翼P7が欠落しています。
No.170204-7D-78927 特大 拡大 No.170204-7D-78931 特大 拡大
カナダカモメ 成鳥冬羽 B 通称ご子(第12回冬羽)   今回はいろんな場所で”ご子”の姿が度々見られました。
No.170205-7D-79800 特大 拡大 No.170204-7D-79233 特大 拡大
No.170209-7D-81809 特大 No.170204-7D-79120 特大 No.170208-7D-81292 特大
No.170209-7D-81876 特大 No.170205-7D-79822 特大 No.170204-7D-79253 特大
カナダカモメ 成鳥冬羽 C  いつもの干潟好きの個体も時々干潟に現れました。
No.170205-7D-78758 特大 拡大 No.170209-7D-81887 特大 拡大
カナダカモメ 成鳥冬羽 D

小型でもやもやの薄い茶班がかわいらしい個体で、嘴には赤班は小さく僅かに黒班が残り若い成鳥と思えます。

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特大 1600×1100
No.170204-80HD-S120-85674
カナダカモメ 成鳥冬羽 E

小型で上のD個体と似ていますが嘴の赤班の現れ方が異なり別個体と確認しました。

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特大 1600×1100
No.170204-80HD-S120-86124
カナダカモメ 成鳥冬羽 F

茶班が少なく白っぽく見える個体です。
かわいらしく羽繕いする動画をご覧下さい。

No.86540 MP4 HD動画 61秒 59M
No.86542 MP4 HD動画 65秒 63M
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No.170205-80HD-S120-86551
No.170205-S120-86430 特大 No.170205-S120-86466 特大 No.170205-S120-86445 特大
カナダカモメ 成鳥冬羽 G

茶班の現れ方にムラがあるように見える個体で、初列風切の黒色部がやや薄目でカムリ的ですが、直ぐに寝てしまいパターンは確認出来ませんでした。

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特大 1600×1100
No.170205-80HD-S120-86666
カナダカモメ 成鳥冬羽 H

この個体だけはカメラを向けただけで直ぐに飛び出しました。
変に警戒心の強い個体なのかカメラノレンズやスコープの反射を嫌うのか飛び出す個体は距離に関わらず多く見られます。

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特大 1600×1100
No.170209-7D-81899
カナダカモメ 成鳥冬羽 I

雨の中頸を縮めておこぼれを待っていますが、通常頸を伸ばすと警戒している合図ですが、縮めている時は近くで観察していてもリラックスしているのだろうか。

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No.170209-7D-81933
カナダカモメ 成鳥冬羽 J  小柄でソフトな茶班に白い顔で大変かわいらしく好みの個体です。
No.170209-7D-81975 特大 拡大 No.170209-7D-81994 特大 拡大
カナダカモメ 成鳥冬羽 K  白っぽくスリムな感じでカムリっぽく見える個体ですが初列風切の黒がカムリにしてはちょっと濃く感じるが悩ましい個体です。
No.170209-7D-82125 特大 拡大 No.170209-7D-82133 特大 拡大
カナダカモメ 第4回冬羽

小型で嘴に黒班が目立ち、初列風切には褐色味があり、尾羽には黒班が少し残っています。

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No.170205-7D-79449
カナダカモメ 第2回冬羽 M

何度か出現した個体ですが、初列風切がカナダカモメにしてはやや短く悩ましい感じの個体です。

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No.170205-7D-79986
カナダカモメ 第2回冬羽 N

体色が全体的に薄目で初列風切が長く目立ちスタイルのいい個体です。

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No.170208-7D-81304
カナダカモメ 第1回冬羽 O  今シーズンよく現れる個体で、体色が次第に薄くなってきて嘴のピンクも半分くらいになってきました。
No.170209-7D-81816 特大 拡大 No.170206-7D-80851 特大 拡大
No.170208-7D-81729 特大 No.170207-7D-81216 特大 No.170206-7D-80440 特大
No.170206-7D-80471 特大 No.170208-7D-81793 特大 No.170207-7D-81219 特大
大型不明カモメ 第4回冬羽?   小型でグレーが薄く特に初列風切が薄く集中しましたが、あれ、右翼は黒く、左翼のみ黒色部が薄くなっており大変不思議な個体です。
No.170209-7D-82090 特大 拡大 No.170209-7D-82085 特大 拡大
セグロカモメ雑種? 成鳥冬羽   一見普通のセグロカモメのようですが初列が薄く感じよく確認すると綺麗なカナダパターンで驚きです。グレーはさほど薄く感じませんでしたがシロセグロのような雑種の一部なのだろうかかなり紛らわしい個体です。
No.170211-7D-82759 特大 拡大 No.170211-7D-82767 特大 拡大
ホイグリンカモメ? 成鳥冬羽   オオセグロカモメのようにかなり濃いめのグレーが目立ちました。足は黄味を帯び初列風切りはP9伸長中でP10は欠落しており白班の大きさは確認出来ませんでした。スリム感がなく見えますが初列が伸びれば今よりスリムに見えてくでしょう。
No.170210-7D-82352 特大 拡大 No.170210-7D-82413 特大 拡大
タイミルセグロカモメ 成鳥冬羽

グレーの濃さはセグロカモメと同じくらいですが、嘴の赤班が大きく目立ちます。
ホイ系にしては換羽時期がやや早めで初列風切がすでに伸びています。

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No.170210-7D-82446
オオセグロカモメ

オオセグロカモメの年齢による体色の変化がわかりやすく並んでいました。
左より第2回冬羽、第1回冬羽、成鳥夏羽

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No.170210-7D-82485
小型シロカモメ 成鳥冬羽 通称デカムリン   最近目撃情報が無く亡くなったとの噂もあり似た個体と思っていましたが見直してもやっぱりデカムリンで良いと思え、まだ元気にやって来ていました。
No.170204-7D-79201 特大 拡大 No.170204-7D-79175 特大 拡大
小型シロカモメ 成鳥冬羽

やや小型のシロカモメでこの個体は初列風切のグレーがやや濃いめで目立ちました。

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No.170209-7D-82020
シロカモメ 第2回冬羽

シロカモメの第2回で初列風切は薄く見えます。

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No.170204-7D-78906
シロセグロ雑種 第2回冬羽

顔は白く上のシロカモメと似ていますが、体色がやや濃く特に初列風切は上の個体と比べても濃く見えます。

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No.170209-7D-82171
シロカモメ 第1回冬羽   左の個体は嘴のピンクの境目がはっきりした普通のシロカモメですが中・右の個体は嘴の境目がぼやけて黒色部が多くなっています。雑種的な要素が想像できますが最近このように嘴の黒が多い個体が増えてきている様に感じます。
No.170205-7D-79540 特大 No.170205-7D-79358 特大 No.170205-7D-79491 特大
ワシカモメ 第3回冬羽

ワシカモメの第3回は少なく見かける機会はあまりありませんが、飛翔時は全体が灰褐色に見えます。

拡大 特大 1600×1100
No.170206-7D-80519
シロ・ワシ系雑種カモメ 第1回冬羽

最近は灰褐色の体色でかわいらしい顔つきのこのような雑種個体が増えている印象です。
この個体はセグロカモメと同じくらいで小さくありませんが小柄な個体はカムリアンに見えてしまいます。

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No.170206-7D-80374
No.170206-7D-80256 特大 No.170206-7D-80145 特大 No.170206-7D-80357 特大
No.170206-7D-80266 特大 No.170206-7D-80288 特大 No.170206-7D-80339 特大
オオセグロカモメ部分白化個体 第1回冬羽

雨覆に部分白化が見られます。
通常は左右対称に白化が現れますが反対側の左翼に白化部分は見られませんでした。

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No.170205-7D-79360
ウミネコ雑種?部分白化? 成鳥夏羽   ウミネコの特徴のテールバンドの黒色部が白化してテールバンドがかなり少なく見えます。他には白化部分は見られませんが右翼に小さなミラーが見られます。カモメとの雑種で中間的な個体が極希に見られるようですが、単なる部分白化個体かどうか調査したいと思います。
No.170205-7D-79751 特大 拡大 No.170205-7D-79754 特大 拡大
ウミネコ 第2回冬羽

この個体、2月のこの時期でも頭部から腹部にかけて茶班がムラ状に現れています。
通常の第3回ならほとんど白く、第2回にしては嘴が黄色く雨覆のグレーは多く不思議な個体です。

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No.170209-7D-82073
標識ウミネコ 成鳥夏羽 C15

この個体、右足に金属リング、左足にC15のカラーリングを装着しています。
また同時に黄色C44と赤色H2が見られました。

参考  黄色:青森県蕪島 赤色:青森県大間

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No.170206-7D-80045
ウミウの集団

港内の中堤防にウミウの集団が集まっていました。

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No.170207-7D-80965
ツグミ ウミネコを食す

ウミネコの死骸をトビが食べ、食べこぼした小さな肉片をツグミが食していました。
ただ、このツグミ釣り針を飲み込んだようで口からテグスが見られます。

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No.170208-7D-81580
ウミスズメ

今回は港内で多くのウミスズメが見られ久々にウミスズメのかわいらしい鳴き声も多く聞こえました。

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No.170208-7D-81659
ハクガン 通称がんちゃん   銚子からの帰り道は近所を通っていたので近くなので寄ろうと思いながら先送りしていましたが好きな鳥のハクガンが入っていると聞き寄ってみました。昼間白鳥と一緒に休耕田から帰ってくるところで運良く見る事ができました。地元の小学生の間でがんちゃんの愛称で呼ばれていました。
No.170211-7D-82860 特大 拡大 No.170211-7D-82944 特大 拡大
No.170211-7D-82849 特大 No.170211-7D-82870 特大 No.170211-7D-82883 特大
今回の観察・撮影機材
デジスコ: STM-80HD + 25-50XW + S120
デジ眼 : Canon EOS-7D TAMRON SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2
      EF 70-300mm F4.5-5.6 DO IS
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