No.14-14 作成 2014.03.30
探 鳥 日
 2014年3月21〜26日
場 所  銚子漁港
天 候  21〜25日晴れ、26日曇り
主な鳥種  クロワカモメ(1)、アメリカセグロカモメ(1)、ホイグリンカモメ(2)、カナダカモメ(8)、モンゴルセグロカモメ(1)、ミツユビカモメ(2)、シロカモメ(△)、ワシカモメ(△)、セグロカモメ(○)、タイミルセグロカモメ(△)、カモメ(○)、ユリカモメ(○)、ウミネコ(○)、オオセグロカモメ(○)、バードウオチャー(15+20+25+10+8+5)
ま と め  今回の銚子は前半が強風と休日で漁が無くカモメの少ない状態で、後半は25日に東京で桜が開花するなど暖かい日が続き、連日サバが大量に揚がっていました。
カモメの数も水揚げでやや増えてきましたが、成鳥は少なく若鳥の姿が目立ち、成鳥の移動が進んでいるように感じました。
今回は移動時期だけにホイグリンカモメが目立つようになり、東京湾の重油流出事故の影響とみられるウミネコやオオセグロカモメの油曝個体が多く見られた。
またウミネコの水かき異常とみられる
半蹼型(ハンボクガタ)を始めて観察し、釣り糸の絡んだオオセグロカモメを救出した一方、衰弱したオオミズナギドリを後ろ髪を引かれる思いで見送ったのが印象的でした。
ミツユビカモメ 第2回?冬羽

前回はミツユビカモメが全く見られなかった。
年々港内に滞在する個体数が減っています。
特に今シーズンは少なくなったと感じ、飛び回る姿もほとんど見られなくなりました。

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ミツユビカモメ 第2回冬羽  巻き網船団が出港した夕方の岸壁にミツユビカモメがやって来て、スクリューで舞い上がった食べ物を探していたら海面に食べ物を見つけて飛び出しました。
食事をしているとオオセグロカモメが食べ物を奪いにやって来て、更にミツユビカモメの背中にセグロの若が降りてきて、かわいそうに全身海中に沈められてしまいました。
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ユリカモメ 成鳥夏羽

東京では暖かく25日に桜が開花し、ここ銚子漁港ではユリカモメの頭部が黒くなってくると春を感じます。
でも夏羽の個体は小群の中でまだこの個体のみでした。

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カモメ部分白化個体 A 成鳥冬羽

部分白化の個体は今回はこの個体のみで、前回にも確認している個体Aで、今回新たな個体は見られませんでした。

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半蹼型ウミネコ(ハンボクガタ)成鳥夏羽

カモメ類の水かきは第2趾,第3趾,第4趾の間に蹼膜(ボクマク)が張った蹼足の標準蹼型です。
この個体の水かきは、驚いた事に両足共にコサギなどと同じ蹼膜が趾の半分以下の半蹼型になっています。
初めての経験です。

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クロワカモメ 成鳥冬羽

今シーズンは何故か縁があるようで、クロワカモメの方から偶然に目前にやって来ました。

No.140326-35843 堤防のクロワカモメ動画
MP4 HD動画 40秒 35M
拡大 特大 1600×1100
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ホイグリンカモメ? 第3回冬羽  やや小型で背のグレーの濃い個体が現れました。この個体の眼瞼は赤くオオセグロカモメではなく、ホイ系にしては足が黄色味ではなく青灰色ですが、黄色い足のウミネコやカモメの場合でも成長過程で同様の色になる事があり、また初列パターンはP10に小さなミラーとP9の白斑は先端のみでホイグリンカモメの若い個体と感じました。
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ホイグリンカモメ? 成鳥冬羽  やや小型で足が黄味で背のグレーのやや濃い個体が現れました。グレーの濃さがよく見るタイミルよりやや濃い程度の感じましたが、初列パターンにP10に小さなミラーとP9の白斑は先端のみでホイグリンカモメと感じました。
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タイミルセグロカモメ 成鳥冬羽  この個体、黄色く冴えた足が目立ちました。背のグレーはセグロカモメより微妙に濃い程度で、初列パターンはP10に小さなミラーとP9にも小さな白斑が見られます。
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タイミルセグロカモメ 成鳥冬羽  この個体、初列パターンのP10のミラーが大きくカシナスのように感じましたがカシナスにしてはP9の白斑が小さく、嘴もタイミルの範疇に見えます。
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カナダカモメ 成鳥冬羽 A

この個体、干潟でよく見かけた個体ですが、後半には見かけなくなり23日頃に移動したように思えます。

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カナダカモメ 若い成鳥冬羽 B   夕方に巻き網船団が出港した後に岸壁近くにやって来ました。小型でカナダカモメらしくかわいらしい個体です。
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カナダカモメ 第4回冬羽 C

この個体、黒目でもやもや茶班がすごくかわいらしく見えます。

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カナダカモメ 第3回冬羽 DEF

今シーズンは第3回の個体をよく見かけます。似通った個体も多く、初列パターンも暗褐色が多く、内弁の薄さもあまり目立たずに識別泣かせです。

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No.140324-7D-23181 拡大 No.140326-80HD-S120-35892 拡大
カナダカモメ 第1回冬羽 G   今シーズン干潟でよく見た第1回ですが22日を最後に見かけなくなりました。
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通称デカムリン

デカムリンはまだ移動せずに残っていました。

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シロカモメ 成鳥夏羽

シロカモメは多くの若が目立ちますが、成鳥の姿はあまり見かけません。

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アメリカセグロカモメ 第4回冬羽   今シーズン干潟で背のグレーがカナダ程度薄く目立ち何度も見かけていますが、初列パターンはP10に小さなミラーがあり両面黒色部が多く、眼瞼は黄色味で虹彩がちょっと濃く見えます。
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シロセグロ雑種 第3回冬羽   今シーズンよく見かけた個体です。
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ワシカモメ 成鳥夏羽

この個体、すっかり綺麗な夏羽の姿でやたらと目立っていました。

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ワシカモメ 第2回冬羽

この個体、べたっとした雨覆の暗褐色に薄い背の薄いグレーが目立ちました。

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タイミルセグロカモメ? 第1回冬羽

この個体、雨覆が暗褐色で目立ちました。

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カモメ 第3回冬羽

この個体、足の色が青灰色に見え、夏に向けて黄色くなる成長過程と思えます。

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ベロウミネコ 成鳥夏羽

この個体、舌が嘴の下に出ています。
このような個体をカモメ類ではまれに見かけます。

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油曝ウミネコ 成鳥夏羽

この個体、油がべっとり付着しています。
東京湾での重油の流出事故の影響と思えますが、東京湾から移動してきたとみられるウミネコやオオセグロカモメで同様の油曝個体が多数見られました。

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No.140325-7D-23318
標識ウミネコ 第3回夏羽   

この個体、足が黄色くなる前の青っぽく見えます。
また、右足に金属リングを付けていました。
番号は9A8**で完全に読み取れませんでした。

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標識セグロカモメ 成鳥夏羽   

右足に金属リング、左足に白のカラーリング04が装着されています。
行徳の個体が移動中と思えますが確認中です。

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オオセグロカモメ 成鳥冬羽から移行中   

釣り糸が絡んでバタバタしていましたので、近くの釣り人と網ですくい上げ、絡んだ釣り糸を取り除き放鳥しました。
何か呆然とした様子で、誰もいない市場にとことこ歩いて行きました。

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No.140323-7D-22642 拡大 No.140323-7D-22653 拡大 No.140323-7D-22655 拡大
オオミズナギドリ   

日没頃に衰弱したオオミズナギドリが現れました。
救出を考えても岸から離れていて、何も出来ない無力感いっぱいで、最後にいい顔を見せてくれて後ろ髪引かれる思いで見送りました。

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ケイマフリ 冬羽から夏羽へ換羽中  銚子では約1ヶ月もの滞在です。
No.140321-7D-21925 拡大 No.140321-7D-22015 拡大
今回の観察・撮影機材
デジスコ: STM-80HD + 25-50XW + S120
デジ眼 : Canon EOS-7D EF100-400mm F4.5-5.6 IS EF600mmF4L IS
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