11. Wクリップを使った簡易照準器の制作
 デジスコ用照準器は各社から市販されていますが使い勝手の欠点として、デジカメのアンダーステーに取り付けるタイプの物ではスコープとカメラを着脱の度に微調整が必要となり、バランスプレートに取り付けるタイプでは、組み立てたままケースに入れる事が出来ない等の不便さを感じていました。
 ここで紹介する簡易照準器は何処にでもある安価なWクリップを利用し、折りたたみ式でスコープのケースにそのまま入る利点があります。
簡易照準器の実例 TSN-604EDとAPO-TEREVID77 の場合
収納時

簡易照準器を折りたたんだ状態

簡易照準器の使用方法
撮影前の調整として、目標物にスコープを向けアイピースの中心に目標物を入れます。又はカメラの液晶画面の中心になるようにスコープの位置決めをします。
目標物がスコープの中心に入ったのを確認し、簡易照準器をのぞき込み左右にズレがあればフードを回転させ左右の中心に合わせます。フードの位置にしるしを付けておくと次に使う時ほぼ同じ位置にすればいいので楽に調整が出来ます。
上下方向にズレがある場合は、視点の位置を感覚的に調整します。
簡易照準器の制作方法
準備する材料

文具店にあるWクリップと高さ調整が必要な場合は、クリップの大きめの物を用意しておきます。スコープに取り付けるための強力両面テープです。

簡易照準器の設計のポイント

取付場所はフードの先端とピント調整リングの後方の上部に取り付けます。

1.フィールドスコープの水平線と平行の高さになるように前後の照準の高さを決めます。その際、照準の高さはカメラの高さより高くしておきます。

2.垂直方向(上から見た場合)は対物レンズの中心になるように手前の照準の位置を決めます。
注意:接眼レンズの中心にしない。(黄線)

簡易照準器の制作のポイント

1.前後の照準の高さに合うWクリップを選択します。もし高さが低い場合はクリップで照準部を曲げて加工します。(写真6)

2.Wクリップはラジオペンチなどで開いてやると意外に簡単に切断できます。(写真2)

3.両面テープを付けて、フードの先端と手前側と貼り付けます。
注意:手前側は必ず接眼レンズの中心ではなく、対物レンズの中心になるように貼り付けます。