14. 高倍率デジカメ Lumix DMC-FZ50
Panasonic Lumix DMC-FZ50

光学12倍ズームで、35mm換算焦点距離が35〜420mm、テレコンバーターを使用して714mmになります。
撮像素子が、1/1.8型CCD、1010万画素搭載のデジカメで、ブレ補正にも対応しています。
デジスコのサブ機とし能力をテストしてみます。

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Panasonic Lumix DMC-FZ50 の特徴

デジスコのサブ機に現在は、デジ眼を使うのが一般的ですが、EOS-30D+100-400mm で重量が2,080gと長時間動きまわっての撮影では、けして軽くはありません。デジスコに重点を置きながら軽くデジ眼のように扱えるデジカメがあればと思い適当なカメラを探していました。
本機は重さ 714gで、他の高倍率デジカメがほとんど 1/2.5型CCD を搭載していますが、本機はデジスコでおなじみの1/1.8型CCDを搭載していますので本機をテストする事にしました。
ファインダーは、一眼とは異なりますが、液晶ビューファインダーで同じ様な感覚で撮影出来ますが、表示のタイムラグがやや気になり、撮影後に一時的に画面が撮影後の画像に切り替わるため飛び物は連続撮影は難しいです。動態やカメラブレがあるとAFの効果が低下する傾向があります。

撮影方法と表示画像について

被写体は高さ11cmのぬいぐるみのフクロウ君になってもらい、距離5mの位置で撮影しています。
カメラは Nikon COOLPIX E-7900 を使用して、ワイド端・中間・テレ端とで撮影しています。
表示画像は、ノートリミングの状態で撮影画角を確認できます。各々の画像をクリックすると中心部の拡大画像が表示できます。拡大画像は1/2にリサイズした画像の中心部を600×450ピクセルに切り出し、一定のシャープ処理をしています。

Lumix DMC-FZ50 のズーム変化  画質調整:コントラストを低に変更
ワイド端 7.4mm 本体テレ端 88.8mm 本体+コンバーションレンズ
35mm換算焦点距離 35mm 35mm換算焦点距離 420mm 35mm換算焦点距離 714mm
比較用のデジ眼の画像 EOS-30D + EF100-400F4.5-5.6LIS 
EOS-30D+EF100-400 100mm 400mm
ファインダー1.6倍 合成焦点距離 160mm 合成焦点距離 640mm
DMC-FZ50 ISO感度比較 画面をクリックして、ピクセル等倍 (100%)
ISO 100 ISO 200 ISO 400 ISO 800 ISO 1600
感度を高するにしたがって、解像度の低下とマゼンタの色カブリが発生しています。基本的には ISO100 で使用し、高感度が必要な場合でも200〜400までに止めておく方が無難と思えます。
サンプル画像 Lumix DMC-FZ50
オナガガモ

本体ズームテレ端で撮影しています。

画質調整:コントラストを低に変更
この設定だとノイズ感が気になります。
420mm ISO100 1/500sec f4.5 手持ち
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06.12.23 No.FZ50-00087
ヒヨドリ1
テレコンバーターを付けて手持ち撮影しています。
画質調整:コントラストを低に変更
この設定だとノイズ感が気になります。
714mm ISO100 1/160sec f3.6 手持ち
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06.12.24 No.FZ50-00506
ヒヨドリ2

画質設定を変更し作成し、ノイズ感が気にならない程度になりました。

画質調整:コントラスト、シャープネス、ノイズリダクションを低に変更
420mm ISO100 1/30sec f6.3 手持ち
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07.01.01 No.FZ50-00548
ユリカモメ

画質設定を変更し作成し、この辺が設定変更の限界のようです。(JPEG)

画質調整:コントラスト、シャープネス、ノイズリダクションを低に変更
350mm ISO100 1/1000sec f9 手持ち
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07.01.08 No.FZ50-00698
セグロカモメ
画像を 1/3 約1260mm 相当にトリミングし、WEB用に作成した画像
画質調整:コントラスト、シャープネス、ノイズリダクションを低に変更
420mm ISO100 1/80sec f6.3 手持ち
フル画像
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07.01.02 No.FZ50-00561
まとめ

液晶ファインダーの使用感は、
マニュアルフォーカスのピント調整などでは、表示のタイムラグが気になり、撮影後に一時的に画面が撮影後の画像に切り替わるため飛び物は連続撮影は難しいです。飛び物などでは間に合いませんのでうまくAFを使う方がいいように思えます。AFも選択肢が幾つかありますが、野鳥撮影の場合はスポットAFが良い結果でした。またブレ防止はかなりの効果を体感出来ました。

画質に関しては、
初期設定でのJPEG画像は、コントラストが強く感じ画質調整項目でコントラストを標準から低に変更してテストを行いましたが、オナガガモの水面やヒヨドリ1の背景のノイズ感が強く気になりました。標準の設定では、画像加工を前提としないアマチュア的な仕上がりになります。
画像をリサイズしてWEBに掲載する場合、原画はやわらかい方が加工しやすくなります。そこで画像調整項目のシャープネスとノイズリダクションを低に変更する事でヒヨドリ2のようにかなり画質の改善が見られました。
テレコンバーションレンズでは大きな画質低下は無いように感じますが、フードが無いため逆光には弱いようで、せっかくの小型カメラで1010万画素があるため、使用せずにトリミングでもっていく方法の方がこのカメラの使用に適してると思えます。

デジスコを主体の撮影で、重さ 714gのこのデジカメは、首にかけてフィールド歩いていても2Kg程のデジ眼と比べはるかにストレスを感じない点では使えるデジカメのように思えます。