16. Nikon COOLPIX P5000 でデジスコ
Nikon COOLPIX P5000

デジスコ用のカメラとして、名機E4300からスタートしたデジスコ機ですが、時の流れでE7900を使用していましたが、この度、期待のP5000が発売されました。
E7900で不満のあったシャッター速度の表示や液晶表示の大型化、光軸のずれにくいネジ式のマウントの採用などデジスコの名機に復活できるかをテストしてみます。

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Nikon COOLPIX P5000 の特徴
このカメラはE7900で不満のあったオートのみの撮影から、MASPの4モードの撮影が出来るようになり、液晶モニターも2.5型23万画素にアップしピントも合わせやすくなり、デジスコに効果があるかテストしてみたいが手ぶれ補正も加わった。
デジスコに最も有効なのがマウント部がネジ形状になり光軸も安定します。
しかし良い事ばかりではなく、残念なのはEDレンズが採用されず画質が気になるところです。またコマンドダイヤルが付いて操作性が向上したものの露出補正時の目安となるヒストグラム表示がなくなり、白トビ警告もなく補正が難しくなりそうです。
Nikon COOLPIX P5000
Nikon COOLPIX E7900
有効画素数
1/1.8型(3648×2736)10MP
1/1.8型(3072×2304)7.1MP
レンズ(35mm換算) 
3.5X 7.5-26.3mm(36-126mm)
3X ED 7.8-23.4mm(38-114mm)
その他機能
MASPモード、手ブレ補正、2.5液晶
オートのみ、2.0液晶 
P5000 カメラブラケット FSB-6

このカメラの特徴でもあるマウント部の接続は光軸の狂いが出にくいネジ式を採用しています。
取付にはカメラ側のレンズリングを外し、レリーズの固定リングを緩めた状態で本体をねじ込んで取り付け、レリーズの位置決めをし、レリーズ固定リングで固定します。細かい光軸調整も無くなり着脱は簡単になりました。

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Nikon P5000 TSN-774XD+TSN-VA2-CR+NKAアダプター+28XWDS+FSB-6+P5000
ワイド端 7.5mm(36) 中間 15.7mm テレ端 26.3mm(126)
1188mm 拡大 等倍 拡大 等倍 4158mm 拡大 等倍
Nikon E7900 TSN-774XD+TSN-VA2-CR+NKAアダプター+28XWDS+FSB-1A+E7900
ワイド端 7.8mm(38) 中間 14.9mm テレ端 23.4mm(114)
1254mm 拡大 等倍 拡大 等倍 3762mm 拡大 等倍
撮影画像の大きさはP5000の方が3.5倍のズームレンズでズーム域が拡大しています。
肝心の画質は、E7900のEDレンズからノーマルレンズに変わっているためか?テレ側や中間域でも等倍では残念ながら解像感の無さが目立ちます。通常の横800ピクセルの拡大画像ではあまり目立たなくなるため、使える範囲には収まっていると納得しよう。
また、撮影テスト中にズーミングにより画像の中心がずれる事がわかり、製造精度上のレンズ問題かレンズシフト方式による
問題かは解りませんが精度が落ちたのは残念です。
カメラ単体でのズーム変化による光軸の移動を確認( VR OFF でも )
修理後(レンズ交換後)の光軸の移動 交換前と同じ傾向でズレが残ります
Nikon P5000 修理後 TSN-824M+TSE14WE+P1(Oリング)+FSB-6+P5000
ワイド端 7.5mm(36) 中間 15.7mm テレ端 26.3mm(126)
1188mm 拡大 等倍 拡大 等倍 4158mm 拡大 等倍
修理後(レンズ交換後)CCD調整等が上手くいったせいか、解像感が幾分向上しました。
まとめ:
このP5000は、マニアックなコンパクトカメラとして大きな期待で登場しましたが、価格を低く抑えたためでしょうか、実際使ってみるとちょっと中途半端な所が見受けられました。4モード対応でホットシューや電子ダイヤルまで付けたのに、露出補正時にヒストグラムの表示が無く、液晶表示だけで補正をしなければなりません。野外ではかなり補正が難しくバージョンアップで是非表示させてほしいものです。
階調再現性はE7900同様に特に気になる癖もなく良く仕上がっています。
肝心の画質は上記の通り、EDレンズを採用しなかった事もあり想像以上にガッカリする結果でしたが、本機だけの問題かチェックしたいと思います。
本来なら感度変化やブレ防止の効果などテストする予定でしたが、本機のチェックを行った後に見送る事にしました。
最終的に最大の課題だったE7900に変わりデジスコ標準機になるかは今のところ回答を見送ることとなりました。またどうせならEDレンズと電子レリーズを搭載してを連写性能をアップしたマイナーチェンジを期待します。

レンズ修理後
2ヶ月に渡る長い修理でしたが、ズームによる中心移動は基準内との事で、結果的には修理前ととほぼ同じで、レンズ内防振の構造上避けられないようで、今後のコンパクトカメラの性能はあまり期待が出来なくなります。
かなりレンズとCCDの調整をされた効果か、やや解像感が出
てきたのは良くなった点です。また、解像感がやや向上しましたがまだE7900レベルには到達していませんが、ズームを望遠端の1段前で止めると解像感も良いようです。標準でシャープがやや弱めになっているようで、カメラの仕上がり設定で輪郭強調を+1やや強めにすることで、かなり見た目で改善がみられました。

サンプル画像 Nikon COOLPIX P5000
ウミネコ 成鳥夏羽 銚子港

ISO-64 JPEG TSN-604ED+14WD+P5000
07.03.31 P5000-00033
拡大 特大 (1600×1024)
アオバズク 町田市

TSN-824M+14WE+P5000
ISO-200 1/18sec f4.7 JPEG
07.06.17 P5000-02201
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