ウミネコ幼鳥は、東北地方や北海道沿岸などで多くが繁殖します。繁殖地で餌の取り方や飛び方を親から学んだ後、7月末〜8月初旬にかけて親離れして移動が始まり、銚子港などにも南下してやって来ます。
頭部から尾までが濃い茶褐色でハッキリした鱗模様が特徴で、10月あたりになると鱗模様も目立たなくなり第1回冬羽に変わっていくため国内で観察しやすいものの典型的な幼羽の時期は
案外短い期間です。
幼羽

体色が濃いめの茶色で背にはハッキリとしたウロコ模様が出ています。この個体は、繁殖地からまだ移動してきたばかりで、頭部から嘴にかけてかなり濃い茶色になっています。

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05.7.30 銚子港 1D-11966
幼羽

上の写真と同一個体です。
銚子港一番乗り。

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05.7.30 銚子港 1D-11977
幼羽

飯岡漁港で見かけた個体、生まれてまだ数ヶ月しか経ってませんが、親離れして間もない時期と思えます。
どこかあどけなさを感じます。

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05.7.30 飯岡港 1D-12028
ウミネコは、繁殖地ではかなり縄張り意識が強く、密集した営巣場所に他の個体が近づくと容赦なく、威嚇や攻撃をするようです。たとえヒナに対しても攻撃を行い、ヒナ同士でも攻撃を行うと聞いています。左の写真は繁殖地で怪我をしたのでしょうか?右の写真は他の鳥が近づいて威嚇しています。 
05.7.30 飯岡港 1D-12109 1D-12094
親離れしたばかりの幼鳥といえ、自立するためには、しっかり餌を採らなければなりません。頭を海中に突っ込んで、港内に漂っている魚のくずを見つけて食べていました。
05.7.30 飯岡港 1D-12034 1D-12100
幼羽

チョコレートのような濃い茶色が特徴的で鱗模様がはっきり出ています。
まだ親離れして間もないせいでしょうか、幼鳥だけの集団では鳴きながら競うように食べ物を探しています。
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No.070804-4N-S80-01137 銚子漁港
幼羽

幼鳥の顔には繁殖地で顔に傷跡を付けた個体を多く見かけましたが、この個体の顔は殆ど傷は見られず縄張り争いが少なかったようです。

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No.070804-4N-S80-01174 銚子漁港
幼羽

9月になると幼羽のはっきりした鱗模様もだんだんぼやけた様になって、顔が白っぽくなってきています。

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No.070908-4N-S80-01780 銚子漁港
幼羽

はっきりした鱗模様が部分的にぼやっとした状態になってきて第1回冬羽への移行が始まってきたようです。
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No.050918-TELE77-W7-01598 黒生漁港
No.080921-774-W300-03476 拡大 No.080921-774-W300-03554 拡大
幼羽

9月中旬を過ぎてくると、頭部から胸・背にかけて濃い茶褐色がだんだん薄くなり、ハッキリとしたウロコ模様がややぼやけてきます。

05.9.22 波崎新港 No.1D-12405
幼羽から第1回冬羽   今年生まれの幼鳥は繁殖地から8月末頃から徐々にやって来ます。早い時期には全体がチョコレートのように濃い色をしていますが、段々顔が薄くなり、背にグレー味を帯びて第1回冬羽の姿に変わってきています。この時期はまだあどけなさがありかわいらしい姿です。
No.161008-7D-63241 特大 拡大 No.161009-7D-63487 特大 拡大
No.161009-7D-63518 拡大 No.161010-7D-63781 拡大 No.161009-7D-63392 拡大
No.161009-7D-63296 拡大 No.161009-7D-63449 拡大 No.161008-7D-63265 拡大
幼羽から第1回冬羽

10月になると鱗模様のハッキリしていた幼羽から肩羽あたりからどんどん第1回の姿に変わってきています。

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No.071013-30D-10257 銚子漁港
第1回冬羽

10月も終わりに近ずくと姿はほとんど第1回冬羽に変わってきました。
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No.051022-1D-13221 波崎新港
第1回 冬羽〜夏羽のページ