探 鳥 日
 2007年9月8日(土曜)
場 所  銚子漁港
天 候  晴れ・強風
主な鳥種  ウミネコ(○)、オオセグロカモメ(△)
ま と め  2日前に台風が関東地方を通過したため、利根川本流から河口部にある銚子漁港にも濁流が大量に港内に流れ込み、当然まだ水揚げがありませんので、港内は静かでカモメも少数が居る程度です。
 この時期見応えがあるのは、喚羽の早い、ウミネコの喚羽が最盛期で擦り切れた旧羽から黒く新しい新羽にどんどん変わってきています。
利根川の濁流が流れ込む港入口

銚6日の早朝に通過した台風9号の影響で利根川は濁流となり、港内に大量に流れ込んでいます。
当然、水揚げは無く静かな港内です。
多少は台風で避難してきた何かが出てくるかと多少の期待もしてましたが、2日も経った後だとやはり何も出ませんでした。

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No.S80-01914
ウミネコ 若鳥たち

堤防で風を避けながら休んでいる越夏した若鳥達。
喚羽の早いウミネコは8月中旬ころからこの時期にかけてどんどん新しい冬羽に変わってきています。
衣替えをして、ここで一つ歳をとるんですね。

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No.4N-S80-01710
ウミネコ 成鳥冬羽に移行中

尾羽の内側はほとんど抜けていて、外側だけが旧羽が残っています。内側から喚羽してる様子がよくわかります。
遠目には尾羽が白っぽく見える個体が多くなってきています。
こうなるとBlack-tailde Gullじゃないように見えてしまいますね。

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No.30D-09116
ウミネコ 幼羽

この時期になると幼羽のはっきりした鱗模様もだんだんぼやけた様になって、顔も白っぽくなってきていますが、まだ第1回冬羽にはなっていません。

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No.4N-S80-01780
ウミネコ  第2回冬羽

第2回の個体はウミネコの中でも喚羽が早く、ほとんどが新羽の姿に変わっています。
第2回の個体では一般的に初列と尾の先の白斑はありませんが、まれに白斑のある個体もあります。

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No.4N-S80-01850
ウミネコ 
第2回夏羽から第3冬羽に移行中

この時期の第3回と成鳥に移行中(第4回)の見極めは難しく、この個体の特徴として、新しい初列風切に白斑がありません。
(写真下)また、第3回の傾向として、嘴が青っぽく見え、赤斑が小さく、頭部の茶斑は濃いめに出る傾向があるように感じます。

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No.30D-09078
ウミネコ 
第2回夏羽から第3冬羽に移行中

上の個体の拡大ですが、この個体の特徴として、新しい初列風切に白斑がありません。
ただ今日観察しているかぎり第3回の特徴的なこのタイプはかなり少数でした。
また喚羽の進行は成鳥よりやや早いように感じます。

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No.30D-09122
ウミネコ 
第2回夏羽から第3冬羽に移行中

嘴と足の色が黄色の冴えが無く、青っぽく見えます。初列の新羽にははっきりと白斑が確認出来ます。
このタイプは数が多く見られました。

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No.4N-S80-01716
ウミネコ 
第3回夏羽から成鳥冬羽に移行中

この個体は、足と嘴の黄色の冴えがあり、成鳥に移行してると思えます。だだ嘴の赤斑はまだ小さく感じます。
右の個体の嘴はやや青っぽくみえていますので第3回の傾向です。

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No.4N-S80-01719
初列風切の新羽への移行状態は、まだ旧羽の残る個体が多く、新羽の初列風切白斑の大きさも個体により様々です。
No.30D-09098 拡大 No.30D-09096 拡大
この時期、銚子の第3回と成鳥(第4回)移行中の個体でははっきりした区別が付きにくく、間違った判断をしている可能性もあり、これから南下してやってくる成熟した成鳥とではやや感じが異なるようにも思え繁殖地の成鳥の状況と比較したいところです。
オオセグロカモメ 
第1回夏羽から第2回冬羽に移行中

オオセグロカモメはウミネコより喚羽は遅そうで、新羽は見えてきてるもののまだ夏羽の雰囲気が残っています。
食べ物が無いのか?フグをおもちゃに食べることなく遊んでいました。

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No.30D-09136
キアシシギ

今日はキアシシギの透き通った声とイソヒヨドリのきれいなさえずりが聞けちょっと得した気分でした。

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No.4N-S80-01756
チュウシャクシギ

銚子漁港ではあまり見かけませんが、なかなか長い嘴は存在感があります。

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No.4N-S80-01777
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